プロテインは大人が摂取する健康食品であり、子どもがあまり飲むイメージはありません。
また、中には『大切な成長期にプロテインを摂取すると子どもの成長に悪影響を及ぼすのでは・・・?』と心配される親御さんも少なくないのが現状です。
しかし、子どもがプロテインを摂取して本当にこのような心配が現実になることはあるのでしょうか?また、心配する親御さんとは真逆の考えでプロテインが子どもの成長に役立つなら日常的に摂取させたいというパパさん、ママさんも意外と多いものです。
そこで、今回は「子どもがプロテインを摂取しても大丈夫か?」という疑問に関してさまざまな角度から子どもとプロテインの関係性について迫ってみましょう。
子どもがプロテインを摂取することを心配する理由とは?
冒頭で子どもにプロテインを飲ませるのは不安だなという親御さんの気持ちを紹介しましたが、それは何故なのでしょうか?
おそらくこれは成長期の子どもにプロテインを飲ませることで起きる“あることないこと”が懸念材料として頭に残っているためだと思われます。
ここでは、まずプロテインを子どもに飲ますことで起きるデメリットと言われていることをいくつか取り上げながら、そのデメリットが真実なのか?ということについてお話ししていきます。
子どもにプロテインを飲ますデメリット(1)~身長が伸びなくなる?~
成長期の子どもにプロテインを飲ますことで身長が伸びなくなるということは、子供を持つ親御さんであれば聞いたことがある方もいると思います。しかし、このデメリットは本当なのでしょうか?
まず、結論からいえば子どもがプロテインを摂取することで身長が伸びなくなるというのはウソだと思ってもらって大丈夫です。
よく考えてみてください、プロテインというのはタンパク質を主成分とした健康食品に該当する飲み物です。そして、タンパク質というのは通常の食べ物であれば肉や魚、納豆などの大豆製品に含まれていますが、これらの食品を子どもに食べさせて身長が伸びなくなるという話を聞いたことがあるでしょうか?
また、プロテインは一般的に牛乳や大豆からとれるタンパク質を使用していますが、牛乳を摂取して子どもの身長が止まったという話は聞かないですよね?
プロテインは粉末状になっていることが多いため、どうしても薬と似たような感覚を覚えてしまう方が多いですが、いうならばプロテインは牛乳や肉などからタンパク質を取り出して粉状にしたものにすぎません。
そのため、プロテインを摂取して身長が伸びなくなるというのは牛乳や肉などを摂取すると身長が伸びないと言っているようなものであります。かといって、プロテインを“飲むだけ”で身長が劇的に伸びるというわけではないのでこの点はご注意を。
身長に関しては摂取する栄養素も大切ですが、遺伝的なものも関係しているため、プロテインを摂取したからといって必ず伸びると断言するのは難しいです。
しかし、タンパク質をメインに子どもの成長に欠かすことのできない栄養素をバランス良く配合しているため、お菓子やジュースよりも優れた栄養分を摂取できることは間違いないでしょう。
子どもにプロテインを飲ますデメリット(2) ~筋肉ムキムキになっちゃう?~
これも子どもがプロテインを摂取する上で心配とされているポイントです。大事な成長期にプロテインを摂取することでムキムキマッチョのような体型になってしまうのではないかと心配する親御さんはとても多いです。前述のデメリットとも関連しますが、ムキムキになった結果、骨の成長が阻害されて身長が伸びなくなると心配するケースもあります。
しかし、このようなデメリットもプロテインにはありませんので、ご安心を。
これはおそらく、プロテインを飲むと筋肉がムキムキになるというプロテインに対する誤解が広まったためだと思われますが、あくまでタンパク質なので、プロテイン自体には筋肉をムキムキにする効果はありません。
ムキムキになったり、細マッチョになったり、筋肉を引き締めたりと、筋肉を発達させるためには、筋トレで筋肉に強い負荷を与える必要があります。その回復過程でプロテインを摂ることで筋肉はより強くなろうとして成長していくことになります。それもムキムキになるには相当な努力が必要になります。
このようにプロテインは効率的にタンパク質を補給できる食品であり、筋肉の成長をサポートする役目でしかないため、プロテインそのものがムキムキな体を作るという点においては心配する必要はありません。プロテインは、運動、スポーツをする子供の健康と体づくりを助ける役目があると理解して下さい。
また、これは成長期の子どもの大きな特徴ではありますが、この時期は、体は身長を伸ばすことを最優先にして働いているため、筋肉が付きにくい時期にもなっています。子どもがプロテインを飲むことで得られるメリットというのは身長、体重、骨、筋肉など全てに対してバランスよく成長を促すことができるためです。
子どもにもプロテインは大きな味方!ジュニアプロテインを活用しよう!
ここまで子どもにプロテインを摂取させることで、起こり得るデメリットについて解説してきましたが、デメリットに関しては信憑性が薄いということがおわかりいただけたと思います。
そして、現在では子どもにとってもプロテインは有効だとされており、ジュニアプロテインという子ども専用のプロテインも販売されていて、子どもの成長に関心がある親御さんの間では人気となっています。
子供向けおすすめプロテイン
一般向けと子ども向けとの違い
ジュニアプロテインと一般的なプロテインの違いは、まずタンパク質の含有量が挙げられるでしょう。
これはあくまでも一例ですが、大手プロテインメーカー・SAVASの一般的なホエイプロテインには1食分で約15gのタンパク質が含まれています。そして、同じくSAVASから販売されている子ども用のジュニアプロテインを見てみると、1食分で約6gしかタンパク質は含まれていません。
もちろんメーカーやプロテインの種類によって多少の違いはありますが、共通しているのは一般的なプロテインの方が、タンパク質が約2倍~3倍ほど多く配合されている点です。
これは、一般的なプロテインはあくまでも筋肉づくりをメインとした成分を中心に配合しているのに対して、ジュニアプロテインは全体の栄養バランスを意識して開発していることが大きく影響しています。
その証拠にジュニアプロテインには大事な成長期に必要とされているカルシウム、ビタミンB群、鉄などもタンパク質と一緒に含まれています。これらの栄養分、特にカルシウムなどは一般的なプロテインには含まれていないものもあるため、これがジュニアプロテインと一般的なプロテインの大きな違いともいえるでしょう。
また、これは全メーカーに共通していることではありますが、基本的にはジュニアプロテインのほうが子どもの口に合わせたクセのない味に仕上がっています。ジュニアプロテインの成分表を見てみるとわかりますが、決して筋肉に特化して作られているわけではないため、この点に関して心配している親御さんもこれなら安心して子どもに飲ませることができるともいえるでしょう。
プロテインも大切だが規則正しい生活を行うことが成長の基本
子どもの成長に欠かすことのできない栄養素がバランス良く配合されているジュニア用プロテインですが、あくまでもプロテインは裏方さん的な役目だと思ってください。
というのもプロテインに配合されている成分は確かに子どもの成長に貢献しますが、これ以外にも栄養バランスがとれた食事、成長ホルモンの分泌を促す睡眠、適度な運動などプロテイン以上に成長に深く関わる行動があるためです。
いわゆる規則正しい生活というものですが、子どもの成長の基本中の基本でもあるため、この生活習慣を軽視してプロテインを摂取してもその効果を実感することは難しいでしょう。最も理想的で大切なのは【規則正しい生活+プロテイン】ということです。ぜひ子どもを持つ親御さんは参考にしてみてください。